生コンクリート

建築やインフラに欠かせない生コンクリート。

都市の建物や、社会インフラ整備に欠かせない材料、コンクリート。コンクリートは、セメント・砂・砂利に混和剤と呼ばれる薬品を混合し、水を加えて練り混ぜて固めた状態のもの。固まる前のまだ軟らかい状態が「生コンクリート」(通称 生コン)です。英語のコンクリート(concrete)は、「いろいろなものがくっつきあって固まったもの」を意味します。コンクリートには、「自由な形のものが作れること」、「耐火性」、「耐久性」、「耐圧縮性」など、多くの利点があります。この生コンを高品質な状態で、円滑に現場へと納入いたします。

コンクリート建造物ができるまで。

まず、製造工場で用途に合わせた生コンクリートを製造し、アジテータ車(生コン車)で固まらないように攪拌しながら工事現場まで運びます。その後、ポンプ車で流し込み、振動機で締め固め、硬化したら完成です。1960年代から経済性の高い建設材料としてコンクリートが急速に普及。高層ビルやダム、高速道路、トンネルをはじめ、現代の私たちの暮らしを支える様々な建造物に不可欠な材料です。

動画再生ボタン:生コンクリートとは?

いろいろなコンクリート

様々な場所で、多彩な建築物に使用されるコンクリート。場所・用途に応じて、使用するセメントや砂利、砂を使い分けます。

高強度コンクリート

高層・大型建築物向けの高い圧縮強度を持ったコンクリート。一般的に高強度コンクリートは、設計基準強度(Fc)50N/mm2以上のものを指します。近年では、100N/mm2を超えるような超高強度コンクリートもあります。
主な用途:橋梁、タンク、高層ビルなど

高流動コンクリート

流動性を向上させることで、コンクリートを型枠に打ち込む際の振動締固め作業を不要にしたコンクリート。「自己充填コンクリート」「締固め不要コンクリート」とも呼ばれ、建設作業のスピードアップを実現しています。
主な用途:高層ビルや大型構造物など

軽量コンクリート

軽量骨材などを用いて、質量または密度を通常のコンクリートより小さくしたコンクリートを「軽量コンクリート」といいます。軽量コンクリートを使用することによって上部構造物の軽量化が可能となり、基礎工荷重も小さくなり経済的になります。
主な用途:高層建築など

水中コンクリート

水中で施工する場合に最適なコンクリート。水中でのコンクリートの分離を少なくするため、トレミーと呼ばれる管を通して、水中にコンクリートを打ち込む工法が一般的。「水中不分離性混和剤」も使用します。
主な用途:海中の橋脚や基礎、護岸、防波堤など

<資料出所:社団法人セメント協会「セメントの常識」、社団法人セメント協会「セメントは未来の地球を守るサポーター」>

混和剤

近年の構造物は高層化・大規模化の一途をたどっています。それを支える生コンクリートの技術も高強度化・高流動化など、日進月歩で進化しています。AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、養生剤など、様々な混和剤が進化を続けるコンクリートの性能向上を支えています。当社ではお客様のニーズに応じた様々な混和剤を提供しております。

生コン豆知識

生コンの登場で工事現場が変わった!

コンクリートは固まりやすいという性質があるため、生コンクリートが登場する以前は工事現場で作業員が原料を配合し、練り合わせてコンクリートをつくっていました。そのため、品質にばらつきがあり、現場の作業に大変手間がかかっていました。しかし、生コンクリートが登場してからは、製造工場で用途に合わせて材料を混ぜるため、品質を一定に保てるようになりました。さらに現場の負担軽減により、作業の大幅な効率化につながっています。

現場練りコンクリート

  • ・現場によって品質が不安定
  • ・現場作業員の負担に

生コンクリート

  • ・工場での配合で品質が均一化
  • ・分業による現場作業の効率向上

日本初の生コン工場は昭和24年

昭和24年に日本初の生コン工場が東京業平橋に誕生。現在のように高品質な生コンクリートを効率的に供給できるようになりました。今ではその跡地に「生コンクリート工場発祥の地」として記念碑が設置されています。

日本初の生コン工場(磐城コンクリート工業㈱業平橋工場)